フリーアナウンサーの小野木梨衣です。
今回はテレビ局出身プロ司会者であり台本作成代行も行う私小野木が、
についてお伝えします。
台本には、スムーズな司会進行をするために確認&把握しておくべき箇所がいくつかあります。
見落としてしまうと、会の進行とコメントが合わなかったりして締まりのないイベントになってしまいかねません。
特にオンラインセミナーの場合、配信映像を意識して司会する必要があります。
この記事は、
という方にお役立ていただけます。
それでは早速参りましょう!
台本には、下記のものが入っています。
こちらが実際にウェビナーで使われる台本サンプル、雛形です。(後日追記します)
形式は様々ですが、オンラインセミナーの場合、なんの映像を配信しているのかを記した「映像」の項目は必須になります。
イベント本編台本必要項目(列)
となっています。
上記4つに加えて、「音響」や「スライド」といった列を追加している台本もあります。
音響や照明については司会コメント列に記載している場合もあります。
自分の喋る台詞をまず読みたくなるところですが、まずは一番最初にイベントの流れを把握しましょう。
司会コメントは一言一句覚える必要はありません(※)が、イベントの流れだけは暗記しておくと当日の司会がスムーズにできます。
※イベントの種類によっては言い回しや「てにをは」まで台本通り読み上げることを要求されるものもあります。
流れさえ頭に入っていれば、当日台本のページがうまくめくれない!
なんて時も、最初の言葉が出てきたりします。
台本に全てふりがなが降ってあればいいのですが、そうとは限りません。
書かれていなければ、ネットで検索するなどして事前に想定しておきましょう。
特にお名前や肩書きについては、ネットの情報が正しいとは限らないので、
イントネーションやアクセント、肩書きが長い場合は言葉の切りどころも含め、
当日必ず主催者や登壇者本人に確認してから読み上げるようにしましょう!
「決めコメ」とは、映像の切り替わるタイミングや音楽が流れる 動作のきっかけとなるセリフのことを指します。
台本ではそのセクションの「喋り出し」や「喋り終わり」が決めコメとなっていることが多く、太字で表記されていたりします。
この司会の「決めコメ」でカメラマンさん(スイッチャーさん)、音響さん、照明さんが動いて行くので、決めコメは基本的に変えてはいけません。
注意❗️
司会が決めコメを言わなかったことで、いつまで経ってもVTRからスタジオ映像に切り替えられなかったり、効果音の流れるタイミングがずれてしまったりと不自然な配信になってしまうことも。
決めコメの箇所を確認し、練習するようにしましょう。
また、「決めコメを変えたい!」と思った時は、必ず配信に関わるスタッフに伝えるようにしましょう。
自分の顔が配信画面に映っていることを「顔出し」と言います。
顔出ししている箇所と、顔出しせず、映像やスライドだけが写っている箇所があります。
顔出しした状態で右肩にスライドも写っているという場合もあります。
顔出しした状態のところは、台本にかじりついて話すことがないよう、なるべくカメラ目線で話せるよう、よく練習しておく必要があります。
当日カメラの前にカンペがあればいいのですが、あるとは限りませんし、カンペを読んでいることは目の動きなどで視聴者に伝わってしまい司会の言葉に説得力を持たせることができません。
逆に、映像やスライドだけが写っていて、顔出しがない箇所については、台本を落ち着いて読むことができます。
自分が話す司会コメントの顔出しの有無をチェックして、
配信のイメージトレーニングをしましょう!
また練習の優先度をつけて本番に臨みましょう。
会場の見取り図は、見落としがちです。
くまなく見る必要はありませんが、目を通しておきましょう。
司会はどこに立つのか、登壇者がどちらから入ってどちらに捌けるのかをチェックします。
会場にお客さんを招く場合は、
トイレや喫煙所の場所を聞かれることが多いです!
現場に入ったらすぐ確認しておきましょう。
当日司会者の控え室があるかどうかも記載されている場合があります。
初めて行く場所というのは誰しも緊張しますよね。
会場の見取り図を見て、セリフとともに動きをイメージしておくと不安感が解消され無駄な緊張を防ぐことができます。
司会台の有無については台本に書かれていないこともありますが、事前に確認できるようであれば確認しておいた方が安心です。
なぜなら司会台がない場合、台本をバインダー等で手持ちすることになるので、もしもハンドマイクだった場合、台本がめくれない状況になってしまいます。
司会台がない!とわかったら、スタンドマイクの用意をお願いするか、難しい場合は台本をめくらなくてもいいように、1つのセクションを1枚にまとめるなどの工夫が必要です!
特にパネルディスカッションやトークセッションを司会者が進行する場合、ハイチェアーに腰掛けるケースが多いです。
司会台から離れることになるので、司会台本をめくれるかどうか問題が発生します。
ハイチェアーの横に飲み物や台本を置けるミニテーブルをご用意いただけていれば問題ないのですが、
バインダーやパネルディスカッションの部分のみを1枚にまとめた台本の準備ができると安心でしょう。
またハイチェアーに座っても見た目に問題がないがないか、服装にも気をつけましょう。
丈の短いスカートやスリットの入ったスカートは、淫らな印象を与えかねませんので注意が必要です。
衣装については台本でチェックすべきポイントからは外れますが、本番前に必ず確認しておいて欲しいことなので章立てしました。
当日の服装で確認すべきこと
イベントの内容にふさわしい服装で、地味すぎず華美すぎない清潔感のあるものを選ぶようにしましょう。
髪型については指定がない場合がほとんどです。
アップスタイルか、ハーフアップか、ダウンスタイルか、イベントの雰囲気に相応しい髪型で臨みましょう。
特に顔がアップで写るオンラインセミナーでは、前髪の乱れに注意しましょう。
目に前髪がかかっていると、見ている人に不快感を与えたり、話の内容に集中できなかったりしてしまいます。
リハーサルでは、台本で把握しているしゃべり出しのタイミングがあっているかどうかや、動画の始まり・終わりの絵を確認したり、実際に自分のセリフで登壇者がスムーズに動けるかを確認します。
ステージ上の演者が迷うことなく動けるよう、司会者が言葉でリードする役割があります。
表彰式でステージに上がる人たち
①表彰状や景品の受け渡しをするスタッフ
②授与者
③受賞者
台本に書かれていなくても「どうぞお贈りください」「ステージにお上がりください」「自席にお進みください」「ご降壇(こうだん)ください」といった言葉が出てくるといいですね。
表彰式がスムーズに進むか否かは司会者にかかっています!
いかがでしたか?
ウェビナーの司会に入ることになったら、台本でチェックしてほしい項目について解説しました。
しっかりと事前準備をすれば、不安がなくなり、緊張しすぎることもありません。
あとは当日Q出しスタッフとタイミングを合わせながら、時間調整をしつつ司会しましょう!
事前準備が明確になり、あなたの司会したイベントが成功に終わることを願っております。