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【分析】佰食屋・中村朱美先生講演会司会 講演依頼殺到のワケとは

フリーアナウンサーの小野木梨衣です。
講演会やセミナーに企画・講師の派遣業を行う株式会社ブレーン麹町Aスタジオにて行われるオンラインセミナーで定期的に司会をしております。

昨日、1日100食限定のステーキ丼「佰食屋(ひゃくしょくや)」の経営者・中村朱美先生のオンラインセミナーで司会をさせていただきました。

中村先生の講演で司会をするのは2021年3月に続いて今回で2度目。
1度目の講演で、その語り口と人を鼓舞するパワーに圧倒されすっかりファンになった私です。

中村朱美先生 司会:小野木梨衣
佰食屋 経営者 中村朱美先生 3月のオンラインセミナー 司会 小野木梨衣

中村先生に「コロナ時代の新しい働き方」「真の働き方改革」といったテーマで講演依頼が殺到するのも納得で、佰食屋の経営は実に戦略的で従業員にも経営者にも地球にも優しい。

特に昨今はコロナによって大打撃を受け続けている飲食業界ですが、そんな未曾有の中でも、先を読み、策を練って仕掛けていく姿に、「痺れた!」「勇気づけられる!」という方が多いのではないでしょうか。

今回はフリーアナウンサー・話し方講師という目線から、中村朱美先生の講演スタイルを分析し、いいプレゼンテーションの極意について書いてみようと思います。

中村朱美先生の講演スタイル

中村先生の講演スタイルは、一切台本や原稿などは見ず、水も飲まず、ひたすら参加者に向かって語りかけます。90分間、ずっとです。

凄いですよね〜。私は思わず先生の講演が終わって引き取ったタイミングで
「先生、今のタイミングでお水飲んでくださいね!」と声をかけましたよ。
そのあとも15分間の質疑応答が控えていたのでせめてもの気遣いです。

台本を見ず、喋りかけるように話せる3ステップは?

さて、台本を見ずに話せるようになる3ステップはこちらです。

  1. 話す順番を覚える
  2. 各ブロックごとに話す内容を箇条書きで覚える
  3. 頭の中にあるメモを誰かに話すように喋る

おそらく中村先生もこんな順番で準備をしているはずです。
話す内容を一言一句書いては絶対にダメなんですよね。

参加者に問いかけたり、聞いている人の気持ちを代弁しながら会話しているように進めると、リモートでも参加者の心を掴むことが出来ます。

プレゼンが上手だな、引き込まれるな、という講師の皆さんに共通していることです。

ちょっと負けてる方がいいby中田敦彦さん

もう一つ中村先生が素晴らしいのは、

起承転結があること。
もっと具体的に言うと、挫折したエピソードがあること

これがあると、講演者に対する応援感情が生まれます。
成功事例が素晴らしいから講師なわけですが、成功体験ばかり話されると、どうしても卑屈になってしまうものです。

私には当てはまらない話だ。
あなただから、できたんでしょ…って。苦笑

だから絶対に少し負けているくらいの方がいいんです。
この言い方は私がプレゼンの師匠にしている中田あっちゃんさんが言っておりましたw

さらに中村先生は、挫折や苦悩した経験を「本当に悲しかった」「負けてたまるか」「転んでもただでは起きない!」と気持ちを表すセリフとともにお話しされます。

特に、コロナ禍で2店舗閉鎖を決め多くの従業員を解雇しなければならなかった時の話をされる時はいつも目が潤むんですよね。

だから聞いているこちらも心を掴まれる。

中村先生のセミナーは講演というより、経営リアリティーショーって感じです。
ガイヤの夜明けやプロフェッショナル仕事の流儀を見ているような気持ちになってきます。

もし、人前で話す機会のある方には、内容に企画者の思いや苦労、気持ちのセリフが入っているかどうか、ぜひ確認していただければと思います。